« 2010年7月 | トップページ

2011年4月10日 (日)

放射線による土壌汚染

1年間のご無沙汰でした。弊社のHPをリニューアルしておりまして、

この期間農業社長ブログもお休みしておりました。

再開第1号は、あまりうれしくないお話しです。

新聞、テレビなどのマスコミですでに報道されておりますように、

東京電力福島第一原発による放射線もれの影響は、日増しに問題に

なっています。県内の浜通から中通り7箇所で、件の土壌分析の結果

再調査が必要なほど、濃度の高い放射性セシウムが検出されました。

昨日この件に関しまして、取引先へ手紙を出しましたので少々長くなりますが、

全文を掲載いたします。

2001149

お客様

有限会社グリーンサービス

代表取締役 新    

東京電力福島第一原子力発電による放射線について

 拝啓 桜花前線も福島に入り、例年ですと春本番、新入生児童の姿もまぶしく、元気な毎日を過ごせるはずでした。3月11日に発生致しました東日本大震災は、地震の大きな揺れによる被害もさることながら、大津波による災害が様々な被害を及ぼしております。

震災に遭われた多くの方々に心からお見舞い申し上げますとともに、、一日も早い復興を衷心よりご祈念申し上げる次第です。

 弊社には、多くの皆様からお電話やお手紙など、沢山のお見舞いと励ましのお言葉を頂戴して、本当に心からありがたく思っております。あと一ヶ月に迫った田植え作業を目前にしまして、従業員一同一丸となって日々の農作業に精魂傾けているところです。しかしながら、マスコミの報道等ですでにご存じかと思いますが、東京電力福島第一原子力発電所のトラブルによる放射線もれの影響はあまりにも大きく、弊社の経営にもじわりじわりと言葉には言い表せない程の大きな影を落としております。国は、来週12日に土壌分析の結果に基づき5,000ベクレル以上の放射性セシウムが検出された水田での今年の稲作を禁止する旨を昨日発表致しました。

 放射性セシウムは、放射能の半減期が30年と長く、万が一体内に取り込まれるとガンマ線による体内被曝を起こすとされています。また、科学的には、稲が好んで吸収するカリウムという肥料成分とよく似ており、このため稲はセシウムとカリウムの区別が付かず積極的に吸収するといわれております。この一方、カリウムはお米からあまり検出されず、セシウムも同様お米にはあまり移行しないと聞いておりました。今回国は、過去の例からセシウムの移行係数を0.1として、収穫されたお米に含まれる放射性セシウムの量を暫定値である500ベクレル以下とするには、水田土壌1kgに含まれるセシウムの量を5,000ベクレル以下とする基準値を設定したと報道されています。

 弊社が稲作を展開する会津美里町では、36日に福島県が公表した数値では、137ベクレルとなっています。充分安全な数値と言えるはずです。

 弊社は、安全で美味しいお米をお客様に提供したいという信念の基、平成5年からいち早く化学肥料と農薬の使用量を削減する特別栽培米に取り組み、品質面でも昨年の猛暑以外は、100%1等米という実績を上げて参りました。安全で美味しい、体に良い安心できるお米をお届けする事こそ弊社の使命であると考えております。

 残念ながら15年以上にわたるこの様な地道な取り組みは、一瞬にして土壌の汚染不安というとんでもない状況に見舞われ、根底から崩されております。東電だけでなく、安全神話により原子力発電推進政策に取り組んできた国には、大きな失望と不信感を抱かずにはおられません。しかしながら、電気を生活と事業で大いに使いその利便性について今日まで享受し、原子力発電そのものも許容していた私は、国や東電に不満だけを申すわけにもまいらず、実にいたたまれなくなります。

 弊社は今年、地元の農業者の皆様から44ヘクタールの農地をお借りして、特別栽培コシヒカリをはじめ、ひとめぼれ、米の生産調整に対応する飼料米など、40ヘクタールに稲を作付けする計画でおります。東電原発のトラブルは未だ収束の気配すら見えない状況です。今後の展開には全く予断を許せない状況に変わりはありません。ここ会津は、東電原発から100km以上西に離れているとはいっても同じ県内であり、先行きの不安に押しつぶされるような感さえいたします。

 とにかく私達農業者は農作業に勤しみ、何度も繰り返すようですが安全で美味しく、体に良く食べると幸せになるそのような、安心できるお米を皆様に提供することが責務であると強く思っています。この中で、いくら値は低いといっても137ベクレルという震災前より間違いなく高くなっている水田で稲を作付けしますことに、非常に心苦しいものがあります。しかしながら弊社は、脈々と受け継がれてきたこの美田を放棄することは出来ません。できる限りの栽培技術ときめ細やかな栽培管理により、できるだけ安全なお米を収穫できますよう精一杯努めて参る所存です。どうかお客様にはこのような弊社の取り組みに、今まで同様の暖かいご支援の程、心からお願い申し上げます。

 今後とも何卒宜しくお願いいたします。               敬具

| | コメント (0)

« 2010年7月 | トップページ